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 第54回 エフェドラ

 エフェドラとは?

エフェドラ(エフェドリン)は東洋医学(漢方薬)に於いて、気管支喘息や気管支炎などに対して利用されてきた麻黄(シナ・マオウ)のことです。

エフェドラ(エフェドリン)は気管支拡張作用などの伝統的な処方に関しては有効性も安全性も確立されています。

エフェドラ(エフェドリン)はその一方で、体重減少効果があることから、米国などではエフェドラ(エフェドリン)を含むダイエットサプリメントも売られています。
しかし、これらのサプリメントに対しては脳出血や心筋梗塞といった深刻な副作用、及び死亡例が多数報告されています。
このため、ダイエット目的のエフェドラ(エフェドリン)含有サプリメントの使用はお奨めできません。
また、エフェドラ(エフェドリン)はスポーツ選手を対象にしたサプリメントにも含まれていることもあるので注意が必要です。
特に個人輸入(輸入代行業者)を利用している方は気を付けましょう。


 エフェドラに期待されている効能・働き

エフェドラ(エフェドリン)は気管支喘息や気管支炎、鼻炎、鼻閉、咳などに効果が期待されています。

エフェドラ(エフェドリン)には食欲抑制作用、熱産生増加作用、基礎代謝を高める効果などがあるので、ダイエット効果も期待されています。
しかし、ダイエットや減量を目的としたエフェドラ(エフェドリン)含有サプリメントの利用によって、脳出血や心筋梗塞などの深刻な症状が報告されているのでお奨めできません。

  • 減量効果(肥満の改善)、食欲抑制作用、基礎代謝を高める、熱産生増加作用
  • 気管支喘息、気管支炎の治療
  • 鼻閉、鼻炎の治療
  • 咳止め

 エフェドラの欠乏・過剰摂取によって引き起こされる可能性の高い症状
欠乏症:

特にないと思われます。

過剰症:

重篤な副作用が生じる可能性がありますので摂取量には注意が必要です。


 その他

エフェドラの有効成分はエフェドリンというアルカロイド類です。

エフェドラ(エフェドリン)は交感神経系の働きを高める作用があるため、一時的に血管収縮、心拍数増加、血圧上昇などを引き起こす場合があります。

エフェドラ(エフェドリン)はまた、カフェインとの併用でダイエット効果が示されていますが深刻な副作用が確認されているためお奨めできません。


 エフェドラを多く含む食品

エフェドラ(エフェドリン)はハーブです。


 エフェドラの所要量、摂取量

FDAの勧告によると、1回8mg、1日当たり24mgが目安として示されています。現在では1日当たり100mgまでであれば比較的安全とされています。また、1日300mg以上の摂取で重篤な副作用を引き起こす可能性があるとされています。サプリメント購入時には含有成分だけではなく、含有量も確認しましょう。


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